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が難しくなりつつある。
そういった中で、お年寄りが留守をしている家庭や、独居老人宅を訪問した場合、好意を持って応対をしてくれるお年寄り屯多く、時には質問を受けるなど、自分なりに火の用心に努めているのが例える。
他方において、平成三年から町の有線放送で毎月一回、その時期に合った火災予防に関する放送を行っている。
この放送を行うに当たって、従来、放送は町の女性アナウンサーが行っていたが、火災予防と言う消防広報であるので消防職員が行なうのが効果があるのではないかと言う意見があり、現在は、職員が交互に行っている。
また、手作りの防火看板を公園、遊歩道等に設置し、訪れる人々に火の用心を呼び掛け好評を得ており、設置を希望する所が多くなっている。
三 防火クラブによる予防活動
昭和五四年に飯綾幼少年婦人防火委員会を設置し、幼少年消防クラブ及び婦人防火クラブの育成を図り、火災予防思想の普及向上に努めている。幼年消防クラブは保育所、幼稚園の園児で組織され、九団体約八○○名の園児が加入している。
毎年、この園児を対象に防火映画や避難訓練の指導、そして消防ポンプ自動車との綱引を行ない、楽しみながら「火の大切さ、火の恐さ」の理解を求め、「火遊びはしません」を誓いの言葉に火の用心の大切さを教えている。
この消防ポンプ自動車との綱引は園児に大変喜ばれ、何度も挑戦を受けている。
少年消防クラブについては、小学校単位で結成されており、約一、二五〇名程が加入している。また、年二回、各小学校に防火作文の募集をお願いし、優秀作品をテープに収録してもらい、春、秋の火災予防運動期間に町有線放送にて披露している。
婦人防火クラブは、一七団体約二、四〇〇名が加入し、各クラブ毎に研修会を行っている。研修会では消火訓練、救急講習、防火ビデオの放映を行い、防火意識の高揚に努めている。

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四 町行事に参加しての予防広報
構成町において、一一月三日の文化の日を中心に文化祭が開催され、町内各種団体の作品展示や文化クラブの発表等、多数の催しが行われるなか、当本部も参加し、防火ビデオの放映、防火パネル、幼年消防クラブ員作成の防火作品、少年消防クラブ員の防火ポスター等の展示を行っている。
平成七年は「阪神・淡路大震災」の影響もあり、住民の地震に対する関心が高く、地震コーナー設置の強い要望により、起震車を借受け、地震体験コーナーを設置したところ、大変な反響を呼び地震の恐さをあらためて学び好評であった。
五 おわりに
以上が、当本部における予防推進業務の主なものである。予防広報の成果は目に見えて現れるものではなく、今後も根気よく予防広報を続け、消防、住民一体となって火災のない町づくりに取り組んでいきたい。
(山地良文)

 

 

 

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